サーモエレメントは、センサー(温度を感知)とアクチュエーター(駆動)が共存した当社のワックスタイプ製品の基本部品で、WAXが内蔵され、感知した温度をリフト量(ピストンの移動量)に変換する素子です。
多種多様な使用が可能です。
使用温度範囲:-30℃~+120℃
リフト量:8mm 荷重:68.6N
サーモエレメントは温度の変化に応じて動きます。温度が高くなれば伸び、温度が低くなれば縮みます。
イラストはイメージです。
サーモエレメントの伸び量は左の図のように温度によって決まります。これは内蔵された「パラフィンワックス」の熱膨張によるものです。
「パラフィンワックス」の特性を変更することにより、
を自由に設定することができます。
大きな力を発生することができます。
イラストはイメージです。
サーモエレメントは温度感知部と出力部が一体となっています。電気回路でシステム構築した場合よりコンパクトで安価なシステムを構築できます。
サーモエレメント代表例です。大きいものほどパワーがでます。
サーモエレメントは「パラフィンワックス」の熱膨張で作動するので、電源を必要としません。電源が取りづらい所や水回りなどの電気を使用しづらい所にも適しています。
サーモエレメントは自動車エンジンの冷却系にも使用されていることからもわかるように厳しい環境変化にも十分に耐えることができます。
モーターなどより広域な、-40~130℃環境下でも使用できます。
モーターなどと異なり、作動音は全くしません。
ホテルや寝室などの静かな場所などにも適しています。
サーモスタットは、サーモエレメントの応用例として、自動車エンジンの冷却水温の制御に組み込まれている流量制御弁です。
ここでは、樹脂化したサーモスタットを取り上げて、実車への搭載例を説明いたします。
サーモスタットは、自動車エンジンの冷却系に組み込まれ、エンジン内部を循環する冷却水の温度を一定に保つように動作します。
動作過程は次のとおりです。
エンジンが暖まっておらず、冷却水の温度がサーモエレメントの伸び始め温度に達していない場合、ラジエータからの通路を閉じています。
冷却水は矢印のように流れます。
エンジンが暖まり、冷却水の温度がサーモエレメントの伸び始め温度を超えると、エレメントが伸びバルブを開きます。
すると、ラジエータ通路より冷えた冷却水が流れ込みます。
エンジンから流れ込む冷却水の温度が上がると、さらにバルブを開き、冷えた冷却水を多く流します。
こうしてサーモスタットはエンジンに流入する冷却水の温度を一定に保つ働きをします。
イラストはイメージです。
本体固定
サーモエレメント本体を固定する取付例です。
本体スライド
サーモエレメント本体をスライドさせて使用する際の取付例です。
組み付けポイント